自分の欲望よりも女性の快楽を優先する

セックスは究極のコミュニケーシヨンである

言葉で脳を刺激してやり体と心を同時に愛撫する

 女性に対する優しさの表現は人それぞれ。国民性によっても異なる。女性の荷物を持ってあげたり、ドアを開けて先に通してやったり、優しい言葉や愛のこもった言葉をさりげなくかけたり…。欧米男性の女性のエスコトの仕方は、日本男性も見習、うべきところがあるだろう。

ここでは、ペンシルバニア大学卒業後、リマンブラザースなど大手証券会社やドイ ツ銀行東京支店の勤務経歴をち、現在は2013年8月に発足した「セックスライフ向上委員会」の委員長を務める米国人エリトMr •ジャックのLove&sex論に、本来のセックスの素晴らしさを見いだしてみよう。

約15年に渡って心理学、医学、人類学、進化性生物論に基づき、性についての研究• 調査を行なってきたジャック氏。米国人ならではの感性と自身の豊富な経験をもとに日本人向けのLove&sexを構築しインタネットやセミナで、そのテクニックを伝授している。

ジャック氏がまず心得て欲しいというのが 「セックスは究極のコミュニケーシヨン」であるということ。肉体だけでなく心もバランスよく刺激し合うこと。女性は脳からオガズムを感じるので、脳を刺激するために五感を刺激することが重要なポイントになってくるという。

肌を直接触れ合わせるだけでなく、布などを使ったり。また、手で食べ物を食べさせたり少量のお酒を飲ませたり、アロマ炊いたりしてリラックスさせる。目隠しなどは意識を集中させるのにうってつけ。そして、何よりの媚薬が言葉。脳の愛撫には欠かせないという。

「日本人のセックスで一番物足りなさを感じるのが言葉。無言のセックスは絶対NG です」(M r •ジャック、以下同)

愛撫の際にほめたり言葉で責めることで、体と脳を同時に刺激することができるのだという。

ベッドトクは脳に直接響くストレトな会話を

言葉で感じさせるためには「尊敬•信頼•安心」を女性に印象づけること。知り合って最初のうちはゆっくり彼女をコントロールし、優しい態度で接すること。好きな男性に支配されたいという願望が強い女性には、実に効果的だ。

しかし、自分の心の内に秘めたスケべ心を自分からはあからさまにできない。それを男性が言葉で解放して認めてあげること。本音を出してもいいと安心させることで、女性はリラックスしてセックスに臨むことができるようになる。

「あなたは素敵、スケベ、美しい、変態、大好き…。といったふうに、女性に対する 愛情とエロくさせる言葉を繰り返し使いましょう。ベッドトークにおいては深い会話は必要ありません。脳にストレートに届く言葉こそ効果的なです」

彼女が感じる様子を見せ始めたら「気持ちよさそう、感じている姿もとても綺麗…」といった言葉を囁くこと。感じていることを一言葉でも脳に認識させるのだ。

「女性が感じ始めたら、言葉でも愛情表現することが重要なのです。これによって女性の快楽は倍増されます。愛撫の強弱加減を聞いてみたり、オープンなコミュニケーシヨンを図りましょう」

感じているリズムを邪魔しない愛撫を心がけよう

 「女性が2〜3回、オーガズムに達するまでペニスを触らせてはいけません。オーガ ズムに達したご褒美としてペニスを与えるよ うにするべきです」

と、ジャック氏は力説する。揷入がメインではなく、前戯がメインディッシュ。揷入 はデザートなのなのだという。

前戯で大切なのは、女性が感じるリズムが分かってきたら、そのままプレイを続けること。男性にしてみれば単調ではないかと不安に思ってしまう場合もあるだろうが、他のことをしてしまうと女性の集中力が乱れてテンションが落ちてしまう恐れがあるからだ。

揷入以外で女性がオーガズムに達しやすいのがクンニ(クンニリングス)。しかし、ク ンニで感じているように見えて、実は演技している女性も多い。そこで、ジャック氏に究極のクンニの仕方についてレッスンしてもらおう。

親密感を高め合うフブマッサ一ジ

感謝の気持ちで女性の愛情を受け止めて

離婚と風俗体験から考案男女仲を深めるマッサージ

女性と上手にコミュニケ—ションを図ることができずに悩む男性がいるように、男性 とのコミュニケ—ションが上手くゆかずに悩む女性も多い。

いくら尽くしたり尽くされても一方通行では意味がない。お互いの気持ちが通じ合うことで、セックスはより素晴らしいものになるのである。

巷では、セックスレスや離婚者数が増加傾向にあるが、その原因はコミュニケーション不足にもあるのでは?

自身も離婚経験があるラブセラピストのNaomiさんが、彼氏や夫との関係がしっくりいかずに悩む女性向けに行なっているのが「ラブマッサージ」のレッスン。

Naomiさんが離婚したのは28歳の時。それまで専業主婦だった彼女は、蓄えもなければ仕事のキャリアもなかった。そのため、お金を貯めて経営の勉強をするという目標をたてて働き始めたのが風俗。それまで男性経験はほとんどなく、旦那さんともセックスレスの期間が長かったため、風俗ですることは初めて経験することばかり。そして、実は男性が繊細であることも分かったのだとか。

色んなお客さんを相手にしているうち、どんなことをすると喜んでもらえるのかコ ツが分かるようになり、そんなべッドでのテクニックの一片でも昔の自分にあったら、離婚することがなかったかもしれないと思ったという。

性感を高めるだけでなく感謝の念を抱かせること

それまで培ったテクニックの中でも、とりわけ回春マッサージは男性とのコミユニ ケーション方法にうってつけと考えた Naomiさんは、風俗の仕事を辞めてブログでラブマッサージ講習を告知し女性限定で受講者を募った。

ラブマッサージとは、回春マッサージよりもソフトで癒し効果をアップさせたマッ サージ法で、男性の性欲を高めラブラブな関係になるためのもの。

「基本はオイルを使ったリンパマッサージ。 全身に施すのは初心者には難しいので、最初は脚のマッサージから覚えてもらいます」(Naomiさん、以下同)

リンパの流れをよくすることで性感を高め勃起を促す。体を密着させずに、あくまで二人のコミュニケーションを深めるのが目的。相手に感謝の念を抱かせることが大切なのだそうだ。

講習時間は約3時間。受講者同士がモデルとなって施術し合う。見たり施術するだけでなく、マッサージを受けることで体にも感覚を覚えさせる。

「触り方はフェザータッチやスローなど、余韻が残るような触り方ができないとただのマッサージになってしまいます。太股の内側は性感帯なのでフェザータッチ7割、マッサージ3割くらい。股間ギリギリラインは二人の関係次第で。親密な関係の相手なら、どんどん触ってあげると喜ばれるでしょう(笑)」

女が望む本当に気持ちいいセックス

男たちの独リよがリセックスに女は辟

セツクスでほとんどの女性が演技している現実

「女性は処女を喪失する時に痛い思いをして、それからずっとAVの真似事みたいな男性の独りよがりのセックスの相手をさせらている。女性も感情と欲望だけで抱かれているだけなんです」

そう語るのは、セクシャルアヵデミーを主宰する田辺まりこさん(以下同)。 銀座のクラブでママを務めていた彼女自身、何人もの男性と性愛経験を積んで実感した結論。男の欲望のために穴を貸しているような、そんなセックスを女性は望んではいないし、そんなセックスをする男がモテる時代ではなくなってきているという。

そこで、女性と上手にコミュニケーショ ンを図れない、セックスで女性を満足させてあげられないといった悩みをもつ男性を対象(一部女性可)に、女性との接し方をアドバイスする「セクシャルア力デミー」を開講。常識的なことから射精しなくても女性をエクスタシーに導く高等テクまで、懇切丁寧にアドバイス してくれる。

「セックスは究極の癒し。男性器の大きさや激しさなんて、女性にとってはどでもいいことなんです。それなのに、男は性器の大きさやテクニックの自慢ばかりする。そんな男に抱かれている女に限ってイッたふりしてセックスしているんですよね。なぜ演技するのかというと、 不感症に思われたくないだけ。本当は演技しなくてもイカせてくれるようなセックスを望んでいるんです」そんな女性の本音に気づかない男性があまりにも多いと田辺さんは嘆く。その思いは多くの女性に共通しているという。男性誌などには「女をイカせるセックステクニック」といった記事が溢れている。それも男性本位のセックスの要因なのかも…。

カニズムから実技まで目の前で教わるセミナー

「まず男性は女性を気遣う優しさ、心くばりをスマートに行なえるようになるべき」と語る田辺さん。セクシャルアカデミーでは初歩の初歩から、ベッドでの女性のリードの仕方までを実践的に教えてくれるセミナーを月一で開催している。今回はその現場を取材させてもらうことができた。

まず、ホテルの部屋に入った時の女性の心理状態を説明しながら、どうリードしたらいいかをアドバイス。女性がシャワーを浴びている時に、部屋の温度や照明を調整しテッシユやコンド-—ムの置き場所など、些細なことだけど案外できていないことに気づかされる。コンドームのつけ方にしても、女性に痛みを感じさせない装着法があったなんて…。 そんな目からウロコ的な田辺さんの話が終わり男性講師による実践講義へ。

前半は房中術や気功術などの話を交えながら男女の体や性感のメカニズムなとをレクちゃー。その話を踏まえたうえで女性モデルを相手に実技解説へと続く。

エッチの最中は自分の素直な感謝の気持ち、相手に対する愛を伝えること。すぐに女性に覆い被さるのではなく、まずはハグしたり手を握ったりして気を通じ合わせる。彼女の体が冷えているようであれば、マッサージで血流をよくしてあげる。足裏から両足、背中、足のつけ根、首、乳房…と、順を追って部位の説明をしながらマッサージ、愛撫の仕方を解説してゆく。

さらに、クンニする時はクリトリスの周囲は触らない。まず軽くクリトリスを触りながら敏感部分を探り当ててから触るように。女性が本当に気持ちよくなると、体に力が入らず体位を変えるのが容易でなくなる。体位を変えるのは前戯段階。

覆い被さって揷入すると、副交感神経に作用して射精しやすい。射精せずに女性をエクスタシーに導く方法など。

精神科医からのアドバイス-体だけでなく心も触れ合わせる

肉体の衰えとともに生じる精神とのギャップ

生殖機能は衰えても雄の本能は衰えず!?

人間の本能として、性欲の根本にあるのが「種の保存」。男性の場合は高齢になってもまだ生殖機能は役割を果たせるが、女性の場合は40代になると生殖機能が著しく低下。本能としての性欲が失せてくる。それを女性は自覚し男性は認めたがらない。加齢とともに肉体は衰えても、精神的な部分は衰えない。気持ちの衰えを知らない人に限って肉体の衰えが顕著だと、心と体にギャップが生じて精神的に落ち込むことになりかねない。それは性欲と性機能にもあてはまること。だから、若い頃のような勃起力がなくなると男性は落 ち込みがちになる。そう分析するのは精神科医の高木希奈先生。

年を重ねるごとに大切になってくる心の愛撫

体だけでなく心の愛撫の重要性を認識しよう

 人間がセックスする理由から「種の保存」を除くと「オーガズムを得る」という目的がある。オーガズムを得るだけなら自分でオナニーするという手段もあるが、パ-トナ-を必要とするセックスでは二人でなければ得られない快感を味わえる。自分では得ることのできない快感を、与えたり与えられたりしてお互いに享受し合えるのだ。

それは、セックスの最中に女性が見せるちょっとした恥じらいや男性の何気ない気遣いなど、些細な行為が相手の琴線に触れることで体のセンサーが敏感になり得られるもの。

「セックスの快感は、体の愛撫と同時に心を愛撫することによって得られるんです。その快感は、オナニ-で感じるものより、はるかに官能的なものです」(高木先生、以下同)

肉体を刺激する愛撫のテクニックも確かに重要。しかし、女性を本当に満足させ、イカせるためにはそれだけでは不充分。男性の場合、女性の肉体を愛撫するテクニックを重視しがちだが、心を愛撫する テクニックが伴ってこそ、女性は本当のエクスタシーを味わうことができるのだ。

「セックスがマンネリすると、多くのカップルはフィンガーテクニックやクンニ、フラチオの仕方を変えるなど、体を刺激するためのテクニックの改善に走りがちです。確かに、一時的には刺激や興奮が高まるかもしれませんが、実際にはすぐに飽きてしまいます。身体的テクニックでマンネリが解消されるのは一時的なことなんです」

心の愛撫の仕方を知つているカップルは、マンネリに陥ることはないという。

肉体の面積や性感帯には限りがあり、年齢とともに受け止められる刺激も変わってくる。しかし心には限界がない。肉体は衰えても心は衰えない。人間誰しも年をとり肉体は衰える。特に男性は勃起力が低下することでその現実を目の当たりにする。すると、勃起しないのを補うため指や舌を駆使したテクニックを磨こうとする。

しかし、いくら頑張ってもそれだけでは女性は満足できない現実を、男たちはそろそろ知るべきだ。

コミュニケーション不足が セックスレスを招く!

 少子化に歯止めがかからない原因のひとつに、男女のセックス回数の低下があげられる。それを証明するかのように、年々セックスレスカップルが増加しているのだ。

全国の男女3千人を対象に実施された厚生労働科学研究班による調査によると、2 010年にはセックスレスカップルが40.8%にも達し、年々増加傾向にあることがわかつた(上グラフ)

セックスレスカップルの問題として考えられるのがコミュニケーション不足。一緒に楽しめる共通の趣味があるなど、普段のコミュニケーションを図れる手段があれば問題はないのだが、それすらなくセックスもしないとなると〃愛情確認作業〃が全くないことになる。これでは二人の関係も冷えきったものになりかねない。

「セックスはしなくてはいけないものと思い込んでいる人があまりにも多いんじやないでしょうか。セックスに代わる愛情表現、コミュニケーション手段があるのであれば、無理してセックスする必要はないと思います。共通の趣味などなくても、普段から何気ない感謝の気持ちを、ちゃんと言葉で伝えること。そういうことを心がけるだけでも随分違うと思いますよ」

このように普段の生活の中で感謝の気持ちを伝え合うことも大事。これも心の愛撫。ベッドの中だけでなく、日常的に優しい言葉をかけることによって、例え勃起しようがしまいが、ベッドの中ではお互いの気持ちがより強く通じ合えるようになるのだという。

女性にとってのセックスは、必ずしも揷入にこだわっているわけではない。自分にどれだけ優しくしてくれるか、どれだけ愛情を注いでくれているかということが大切なのだ。だから、揷入よりもそこに至るまでの過程のほうを、女性は重視する。本来、男と女ではセックスに求めものが違うのだから、勃起力がなくなったからといってそんなに悩むことはない。そういわれると、多くの中高年男性はプレッシャーから解放されるのでは?

男のセックス思考回路をそろそろ変えてみよう!

 「女性の場合は肉体的なものより、精神的な充足によって得らる満足感のほうが大きいんです。年齢とともに、その比重は大きくなると思います。なので男性に求められるのは包容力であったり優し さなんです」

挿入できないのであれば、愛撫やオーラルセックスだけでも充分。男性は揷入ありきでセックスを考えているので、勃起しないとセックスできないと思っている節が強い。だから勃起力が低下すると 悩み、ストレスが溜まってさらに症状を悪くする。〃セックスは揷入だけが目的じゃない〃という思考回路になれば、悩みやプレッシャーから解放され、勃起不全の改善にもなるかもしれない。

ちなみに、成人が長期間セックスしないでいるとホルモンバランスが乱れ、肉体的にも精神的にも悪影響を及ぼす可能性が高い。一般的なのが情緒不安定になったり鬱状態になるなどの症状が見られ る更年期障害。女性特有の症状と思われていたが、最近では男性にも同様の症状が多くみられるようになっている。こうした障害も、まったくセックスしないより、愛撫や肌を合わせるだけで回避で きる可能性は高い。

「更年期になるとわけもなくイライラしたり気持ちが不安定になりがち。一緒になってイライラして文句を言ったりせず、お互いにそういうものだと思って優しく受け止めてあげてください」

人生の過渡期でもある中高年世代。セックスのあり方も見直してみてはいかがだろう?